認知症について
認知症とは
認知症は、色々な原因で脳細胞が死んでしまったり働きが悪くなったりすることで、生活に支障がでる状態です。認知症の原因の主な病気では、「アルツハイマー型認知症」「脳血管疾患型認知症」「レビー小体型認知症」「前頭側頭型認知症」などがあります。一般的には、高齢者に多い病気ですが、65歳未満で発症する場合もあり、その場合は「若年性認知症」といいます。厚生労働省によると、65歳以上の4人に1人が認知症とその予備軍と推定されており、誰にでも起こりうる身近な病気です。認知症は、気がつかないまま放置するとどんどん症状が進行してしまいます。
認知症の症状
認知症には、「中核症状」と「行動・心理症状」の二つの症状があります。
- 「中核症状」とは、脳の細胞が壊れる事で起こる症状で主に4つあります。
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記憶障がい
新しく経験した事を忘れたり、覚えられない。 -
見当識障がい
時間、日付、季節感、人間関係などがわからなくなる。 -
理解・判断力の低下
2つ以上のことが重なったり、いつもと違う出来事で混乱しやすくなる。 -
実行機能障がい
:計画や手順を考え、それにそって対処することが難しくなる。
- 「行動・心理症状」とは、中核症状に加えて、本人の性格や環境・人間関係が絡み合って起こる症状です。(例えば、うつ状態、妄想、徘徊、暴力等です。)
認知症の予防
- 生活習慣病の予防と治療をする。
- 適度な運動をして脳を刺激する。
- バランスのよい食事をする。
- 人と交流をする。
- 自分にあった趣味を続ける。
認知症の相談窓口
認知症の原因となる病気の中には、早く治療をすれば治る場合があります。早期発見、早期治療ほど薬の効果は高く、適切な対応により進行を遅らせることができます。もし、気になる症状があればご相談ください。
認知症疾患医療センター
認知症に関する専門医療相談や鑑別診断などを行い、地域の医療・介護部門との連携を図り、地域の認知症疾患対策の拠点となります。県内に14医療機関があり、認知症の専門の相談員が対応します。
認知症ガイドブック(認知症ケアパス)
榛東村認知症ガイドブックには、認知症についての基本的な知識や、対応方法、知っておきたい制度やサービスが掲載されています。ご本人やご家族だけで悩まず、認知症ガイドブックをご活用いただき、心配なことがあれば地域包括支援センター等にご相談ください。
地域包括支援センター(電話:0279-25-8441)
高齢者の総合相談窓口です。来所が難しい方には、訪問でも対応をしています。
認知症初期集中支援チーム
認知症初期集中支援チームは、医療・介護の専門職や認知症の専門医で構成されるチームです。病院の受診や、介護サービスの利用ができていない認知症の心配がある方に対し、できるだけ早い段階で医療・介護サービスなどの様々な支援に結びつけて、認知症の進行を抑えることを目的に活動しています。
対象となる人は
40歳以上の村民で、自宅で生活をしており、かつ認知症が疑われる方や認知症の方で治療中断もしくは、鑑別診断を受けていない方
どんな相談ができるの
- 医療や介護のサービスを利用したいがどうしたらよいかわからない
- 認知症の診断を受けたいが、うまく受診につながらない
- 認知症による症状が強く、介護や対応に困っている
- 認知症の治療を断念してしまって、どうしたらよいかわからない
活動内容
- ご家庭を訪問し、ご本人やご家族の支援を行います。
- ご本人やご家族の生活上での困りごとを一緒に確認します。
- ご本人やご家族の心理的なサポートを行います。
- おおむね6ヶ月を目安に、介護や医療につなげていくために集中的に支援を行います。
- その後は、お近くのケアマネジャーや介護事業所等に引き継ぎ、サポートをします。
- 引き継ぎ後も支援がスムーズに行えるように、かかりつけ医や関係機関と連携や情報共有を行います。
認知症サポーター
認知症サポーターは、認知症について正しい知識と理解を持ち、地域で認知症の人やその家族を温かく見守る応援者です。
例えば、
- 知り合いや家族に認知症についての知識を伝える。
- 隣人として、あるいは地域でできる範囲で手助けをする。
- 認知症になった方やその家族の気持ちを理解する。 等の活動をしています
認知症サポーター養成講座
認知症サポーターになるには、養成講座を受講していただきます。受講者には「オレンジリング」をお渡しします。
- 講座内容:認知症の種類・症状・予防及び対応等についての講話を行います。
- 対象:どなたでも受講できます。
- 講座を受講したい方は:地域やグループで認知症サポーター養成講座を希望する場合は包括支援センターにご相談ください。
和の場 (なごみのば)(認知症カフェ)
認知症の方やその家族を含め、誰でも気軽に参加でき、カフェのようにお茶を飲みながら語り合う交流の場です。また、認知症や介護の専門職による相談も行い、同じ悩みや経験を持つ人達と情報交換ができるつどいの場です。認知症の方だけでなく、地域の皆さんの交流の場として、どなたでもお茶のみのカフェとして利用できます。運営は、認知症サポーターが協力しています。ご興味のある方は、地域包括支援センターへご連絡ください。
認知症本人大使「ぐんま希望大使」
群馬県では、認知症の理解の促進と認知症の人本人からの発信のために、4人の方に「ぐんま希望大使」を委嘱しています。